細田守の原点/展に行ってきた感想|サマーウォーズとおおかみこどもの雨と雪を中心に振り返る

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CREATIVE MUSEUM TOKYOで開催されている「細田守の原点/展」に行ってきました。

細田守監督の作品といえば、『時をかける少女』『サマーウォーズ』『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』『竜とそばかすの姫』など、多くの人の記憶に残るアニメ映画を生み出してきた監督です。

その中でも、個人的に特に思い入れが強いのが『サマーウォーズ』と『おおかみこどもの雨と雪』です。

『サマーウォーズ』は、夏の田舎、大家族、インターネットの世界、そしてみんなで困難に立ち向かう熱さが詰まった作品です。一方で『おおかみこどもの雨と雪』は、家族や子育て、成長、別れといったテーマをとても丁寧に描いた作品で、観るたびに違う感情が残ります。

今回の展覧会は「細田守の原点」というタイトルの通り、細田作品がどのように作られてきたのかをたどる内容になっていました。作品をただ振り返るだけではなく、制作の裏側や作品に込められた空気感まで感じられる展示で、見終わった後にはもう一度映画を観返したくなりました。

7月4日(土)の10時頃に行きましたが会場が開く前から結構並んでいました。Xの情報を見る限りこれでも午前中は空いていた方らしいので、混雑状況を気にする人は、平日や午前中など、比較的落ち着いて見られそうな時間帯を狙った方がいいと思います。

細田守の原点/展とは

「細田守の原点/展」は、『時をかける少女』20周年を記念して開催されている展覧会です。

会場では、細田守監督の代表作に関する展示を通して、作品がどのように生まれてきたのか、どのような世界観や演出で作られているのかを感じることができます。

細田作品は、完成した映画として観ていると、映像のきれいさや物語のテンポに自然と引き込まれます。しかし展示で制作資料や作品の構成に触れると、ひとつの場面が完成するまでに、キャラクターの表情、背景、構図、色使いなど、たくさんの積み重ねがあることが伝わってきます。

映画を観ていたときには何気なく流れていたシーンも、展示で改めて見ると「この場面はこういう意味があったんだ」と分かる部分がありました。

特に、「美術史視点で見る細田守作品」のような展示が面白かったです。異世界のサインとして輪郭線が赤みを帯びる話や、かたちの連鎖によって視覚的なリズムを生み出す話など、普段映画を観ているだけでは気づきにくい視点がありました。また会場内には細田守監督の美大時代の絵が飾られていて、美術が好きな人も楽しめると思いました。

ただ名場面を懐かしむだけではなく、細田作品の魅力を別の角度から見られる展覧会だったと思います。

印象に残ったところ

『サマーウォーズ』の熱さを改めて感じた

今回の展示で特に印象に残ったのは、やはり『サマーウォーズ』です。

『サマーウォーズ』は、個人的に初めて見た細田守作品なのでかなり思い入れが強い作品です。夏の田舎の雰囲気、陣内家のにぎやかさ、OZの近未来的な世界観、そして最後にみんなで力を合わせて立ち向かう流れがとても好きです。

作品としてのスケールは大きいのに、中心にあるのは家族や人とのつながりというところが、『サマーウォーズ』の魅力だと思っています。

展示を見ていると、映画を観ていたときのワクワク感が自然と戻ってきました。キング・カズマやラブマシーンなど、印象的なキャラクターの存在感も強く、改めて『サマーウォーズ』はビジュアル面でも記憶に残る作品だと感じました。

特に好きなのは、インターネット上の世界であるOZと、昔ながらの田舎の大家族という組み合わせです。まったく違う世界のように見えるものが、物語の中で自然につながっていく感じがとても面白いです。

公開から時間が経っても古く感じにくいのは、ただ当時のインターネットを描いた作品ではなく、人と人がつながることの強さを描いているからなのだと思います。

サマーウォーズメインの展示の入口は鍵穴になっていたり、関係者のみの扉にラブマシーンがいたり、サマーウォーズ色が強めの展示には心が躍りました。

『おおかみこどもの雨と雪』は大人になってから刺さる

もうひとつ印象に残ったのが、『おおかみこどもの雨と雪』の展示です。

『おおかみこどもの雨と雪』は小学生のころに映画館で見た作品で、『サマーウォーズ』をテレビでみて、細田守作品を映画館で観たいと思って、映画館に行った作品のため印象に残っています。

この作品は、子どもの頃に観るのと、大人になってから観るのとで印象が変わる作品だと思います。初めて観たときは、雨と雪という少し特別な子どもたちの成長物語として見ていました。

しかし、今改めて考えると、この作品は母である花の物語でもあり、子どもたちが自分の生き方を選んでいく物語でもあるのだと感じます。

『おおかみこどもの雨と雪』は、派手なバトルや大きな事件で盛り上げる作品ではありません。むしろ、日々の暮らしや子どもたちの成長、自然の中で生きる大変さを丁寧に積み重ねていく作品です。

だからこそ、展示で改めて作品の世界に触れると、じんわりと心に残るものがありました。

特に、田舎の風景や家の雰囲気には、作品全体の温かさと少しの寂しさが詰まっているように感じます。家族で過ごす時間はずっと続くようでいて、子どもは少しずつ親の手を離れていく。その当たり前だけれど切ない流れが、この作品の大きな魅力だと思います。

今回の展示を見て、『おおかみこどもの雨と雪』はただ泣ける作品というより、成長や選択を描いた作品なのだと改めて感じました。

細田作品は「家族」と「選択」の描き方が魅力

今回の展覧会を見ていて、細田作品には「家族」と「選択」というテーマが多く描かれているのだと感じました。

『サマーウォーズ』では、血のつながりだけではなく、大勢の人が力を合わせる家族のような強さが描かれています。『おおかみこどもの雨と雪』では、親子の関係や、子どもが自分の生き方を選んでいく姿が描かれています。

どちらの作品も、ただ感動させるための話ではなく、登場人物たちが悩みながら前に進んでいくところに魅力があります。

細田作品は、明るい空やきれいな背景が印象的ですが、その中にある感情は意外と複雑です。楽しいだけではなく、寂しさや不安、別れも描かれています。それでも最後には、少し前を向けるような余韻が残るところが好きです。

今回の展示では、そうした作品の空気を改めて感じることができました。映画を観た当時の気持ちを思い出しつつ、今だからこそ感じる部分もあり、かなり満足感のある時間でした。

グッズは売り切れが多かったので注意

グッズも楽しみにしていたのですが、実際に行ってみると売り切れているものが多く、今回は欲しかったものが売り切れていたこともあり、グッズは購入しませんでした。

欲しいグッズがある人は、事前に在庫状況を確認する必要があります。展覧会のグッズは会期中でも売り切れることがあるので、目当てのものがある場合は注意が必要だと思いました。

それでも展示自体の満足度は高かったので、細田守作品が好きな人なら行って損はないと思います。

最後に

「細田守の原点/展」は、細田守監督の作品が好きな人にとって、かなり楽しめる展覧会でした。

特に個人的に思い入れの強い『サマーウォーズ』と『おおかみこどもの雨と雪』の展示は、見ていて当時の記憶がよみがえりました。

『サマーウォーズ』は、何年経っても熱くなれる作品だと改めて感じました。OZの世界観、陣内家のにぎやかさ、そしてみんなで立ち向かう展開は、今見ても魅力的です。

『おおかみこどもの雨と雪』は、大人になってから見るとより深く刺さる作品だと思います。子どもたちの成長だけではなく、花の強さや、家族が変わっていく切なさにも目が向くようになりました。

今回の展示を見て、細田作品はただ映像がきれいなだけではなく、観た人の人生のタイミングによって印象が変わる作品なのだと感じました。

また、私は生まれていなかったので思い出はありませんが、デジモンの『ぼくらのウォーゲーム!』は兄が好きだったので存在は知っていて、そちらについても一部展示で触れていて、本当にさまざまな細田守作品に触れている展示だったと思います。

グッズは売り切れが多く、そこだけは少し残念でしたが、展示自体はとても満足できました。細田守監督の作品が好きな人にはぜひおすすめしたい展覧会です。

展示自体は1時間くらいで見終わることができたので目安にしていただければと思います。

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